日帰り手術は一日がかりになります。痔瘻（じろう）に対するシートン法手術を除き、翌日もお仕事をお休みいただきます。翌々日からは、（重労働を除き）お仕事が可能です。
手術後の痛みは個人差がありますが、排便時だけの痛み止め頓服も、手術後二週間すれば必要なくなるようです。当初2〜3回／週の通院が、徐々に延びて1回／2〜4週になり、1.5か月から2か月で手術後の外来通院が終了します。

切れ痔（裂肛）で来院される方は大変多いです。切れ痔の出血は、痛みを伴うこと、出血が少量であること、出血が鮮血（薄くない）であること、便が固いこと、が特徴です。
切れて日にちが浅ければ切れ痔の触診が可能です。スパッと切れていれば、外用薬と便通のコントロールで治療可能です。このような軽症では、裂肛再発を予防すること（通常は便通コントロール）が一番大事です。
スパッとではなく領域をもった切れ痔は、肛門潰瘍と呼ばれ難治性です。難治性の肛門潰瘍が治癒すると瘢痕化して肛門が狭窄（狭く）し始めます。当初裂肛で発症しても、肛門潰瘍や肛門狭窄に陥った場合では手術の適応になります。

当院では、患者様の待ち時間を短くするため、いろいろな診療上の工夫を行っております。ひとつは、検査検体提出だけにいらっしゃった患者様は、受付に提出するだけですぐにお帰り頂けます。
また、インフルエンザ検査キットを導入し、待ち時間中に「鼻をかむ」で頂くだけで、診察時に陽性陰性結果が出ます（綿棒で鼻をぬぐうことは不要）。
直接待ち時間を短くすることではありませんが、外来診察待ち時間が長くなってしまう場合に「SMSサービス（ショートメッセージ）」を開始しました。皆様の貴重な時間を有効にお使い頂くため、診察の順番が近づきましたらSMSサービスにて、
「診察の順番が近づきました。クリニックまでお戻り下さい。あべクリニック」
という文章を送ります。ご希望の方は受付に携帯電話の番号をお知らせ頂きます。このサービスをご利用頂く場合、以下の点をご留意ください。

1. SMS送信から診療までは 30 分を想定しております。30 分程度でクリニックまでお戻り下さい。
2. SMS送信から 60 分間は待ち合い室でお待ちの患者様より順番を優先して診察いたします。
3. SMS送信から 60 分を経過してお戻りにならない場合は、診察の優先権はなくなり通常の順番待ちとなります。
4. 診察の順番待ちをキャンセルしたい場合は、080-2672-5353 へお電話ください。

以上４点です。

胃カメラ検査は「川崎市胃がん検診」（一次検診）として（無症状の方に）施行されています。当院は積極的に経鼻ルート（鼻から）を採用し、検査の苦痛を軽減しています。希望により鎮静剤も使用できます。「上腹部痛」、「嘔気（吐き気）」、「胸焼け」など、軽微とは言い難い症状があるときは施行可能です。
症状とは自覚症状（主に痛み）を思い浮かべる方が多いと思います。一方、他覚症状と言えば「腫瘤（しこり）触知」など、医師が評価すべき症状と考えがちです。そこで「胃もたれ」、「食欲不振」などの徴候（痛み以外の知覚）も、是非ご自分からお気づきになって、当院へおいで下さい。

「川崎市大腸がん検診」において下部消化管の位置づけは、「便潜血検査」（一次検診）が陽性の場合に行う精密検査です。検査を行うためには腸を洗浄しなければならず、鎮痛剤を使用するため一日がかりになります。上部消化管に比べれば行う敷居が高いと言えます。
しかし、大腸疾患は胃と比べて自覚症状が乏しく、前述した徴候（痛み以外の知覚）に気付くことが早期発見に繋がります。便の観察、便潜血検査陽性判定、便意のトイレ回数はとくに大事です。最近、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群という疾患が若い方を中心に増えてきており、薬剤選択には下部消化管内視鏡検査が必要になります。
当院では肛門診療も行っており、（下血など）徴候に合致する程度の肛門疾患がある場合には、肛門の保存的治療を行ったうえで下部消化管内視鏡検査の必要性を検討しています。

内視鏡検査の前に、検査日の予約、検査と検査準備の説明、承諾書のお渡し（当日持参）、下部消化管の場合は前処置薬のお渡し、を行っております。緊急検査の場合をのぞき、一度クリニックまでおいでください。
クリニックにいらっしゃった時点で検査日が未定の場合は、後日電話で日にちをお伺いすることもできます。

手術の前に、手術日の予約、手術方法と手術準備の説明、承諾書のお渡し（当日持参）、前処置薬のお渡し、を行っております。緊急手術の場合をのぞき、一度クリニックまでおいでください。